春

春は、

長い長い寒さに耐えた命が、一斉に芽吹く季節です。

外気が暖かくなることで、

私達の身体も動きやすくなります。

そうすると、

一気に活動を始めるのが、

春に活発に働く肝臓です。

肝臓では、主に油の分解をしますが、

春は歓迎会やお花見のシーズンですよね。

人がたくさん集まるときに

出てくる食事を思い出してみてください。

油っこいものばかり、食べる日々が続きませんか？

私達は日頃から、

油ものやストレスや添加物など、

実は

肝臓に負担をかけてしまう

生活をしている場合がほとんどです。

それなのに春に肝臓の仕事量が

こうして一気に増えることで、

花粉症、

目のかゆみ、

めまい、

鼻水、

イライラ、

眠くて仕方ない・・・

そうした、春特有の症状が出てくるのです。

“大人になって花粉症を急に発症した！”

ならばそれは、肝臓からの

『もうキャパオーバーだよ～！』

という、

健気なSOSかもしれません。

肝臓を労ってくれる、

葉物野菜、山菜など、青い色のものを

食べてみてくださいね。

土用

土用って、

夏の鰻のイメージではないでしょうか？

実は土用とは、夏だけにあるのではなく、

春土用、

夏土用、

秋土用、

冬土用

年に４回訪れるんです。

この期間は、

今の季節から次の季節へと移り変わる

体の調整期間。

私達の体の調整役は、消化器。

なのでこの時期を、

いかに消化器の負担を軽く過ごせるかによって、

次の季節の、

体と心の土台が変わっていくのです。

特に、

消化器に特に負担をかけるのは、湿気です。

ちまたでは、

水は２リットル飲みましょう！

と進められることが多いですが、

水の飲み方は、

個人の性質によって変えることで、

その人の体に上手に吸収されるようになります。

目の下のクマが消えない、

下半身のむくみが取れない、

痰やオリモノが多い、

そんなお悩みがあったら、

今すぐ水の飲み方を

変えていってみてくださいね。

また、

各季節を心地よく過ごすための

準備段階として大切な、土用。

例えば秋の疲れが出やすい秋土用の期間を、

その時期の体に合った

食べ方や生活をすることで、

次の季節の寒い冬に向けて

体調を整えることが出来るし、

秋土用の期間に暴飲暴食や寝不足などの

無茶な生活をしてしまうと、

寒い冬を乗り切るための体力を

消耗してしまいます。

ということは、

土用を制することができたら、

まるっと１年を心地よく過ごせると言っても

過言ではないと思いませんか？

この時期は、

ぜひ胃を労ってくれる甘いもの

(コンビニスイーツではないですよ)を、

召し上がってみてくださいね。

夏

汗をかくとヒリヒリしたり、

痒くなるからといって

クーラーが効いた所にばかりいませんか？

でも、

本当は

暑さを感じたときに

しっかり汗をかくことで、

気化作用により

身体の熱をスッと冷ますことができるのです。

クーラーだけで冷やしていると

身体に熱がこもることになるので、

なかなか汗で外に熱を逃がすことが出来ないまま

秋に突入することになります。

そして、

この夏の暑さで生まれた熱を

身体にためっぱなしにしてしまうと、

涼しくなってきた頃に

皮膚の痒みが増したり、

アトピーや喘息などの悪化を招くことになってしまうのです。

汗で痒くなるのがかわいそうだから、と

お子さんを涼しいところに居させているのに、

それが

余計かゆみを招くことになるとしたら

そんなの悲しいですよね。

暑さを、

冷たいアイスや

冷えたそうめんでばかり

乗り切っている場合も要注意。

それは

本来の夏の過ごし方に沿っておらず、

熱中症になりやすい身体へ

導いてしまうんです。

では、暑い夏を乗り切るには

どうしたら良いのか？

冷たいものばかり食べるのではなく、

苦味がある夏のお野菜を

いただいてみませんか？

苦味は身体を冷ましてくれる働きがあるのです。

とはいえ、

夏は汗をダラダラかきすぎるのもタブーです。

体の水分が汗で出てしまい

血液の水分量が足りなくなると、

ドロドロ血になってしまい、

心臓に負担をかけることになってしまいます。

夏の暑さで夜眠れない！

そんなお悩みを抱えている方は、

もしかしたら心臓が

ちょっとお疲れ気味かもしれません。

実は、

苦味は心臓の養生にも使えるんですよ。

ぜひ夏の食卓に取り入れてみてくださいね。

秋

秋になると、

それまでの湿気が消え去って

手やスネがカサカサとしてきませんか？

喉が痛くなったり、

喘息の方は咳が出やすくなったり、

便秘がちになることもあるかもしれません。

それは、

空気中の水分が減ったことによって、

私達の体の中も乾燥していくからなんです。

秋に弱りやすいとされる肺は、

乾燥がとても苦手。

体内の水分を吸ってしまいそうな食べ物には、

特に注意が必要になります・・・

例えば

パン、

クッキー、

スポンジケーキ・・・

そういう粉ものを控えることで、

体への負担がグッと減ってきます。

『整腸剤や保湿クリームを取り入れていけば

なんとか過ごせるから大丈夫だよ～！』

そういう声も聞こえてきそうですが・・・

その整腸剤や保湿クリームの成分自体が

科学的に作られたものだとしたら、

体は代謝が難しくて、

またさらなる

体への負担を招いていくことになりかねません。

そこで

食べ物で取り入れてみてほしいものは、

辛味のものです。

ネギや紫蘇などの薬味を

上手に活用してみてくださいね。

ただこれが良いからといって

プラスをして買うのではなく、

まずは余計なものを減らすことが

実はとても大事なのです。

買って足すんじゃなくって、

体の負担になるものをまずはやめる。

これってお金もかからないし、

体の中に余計なものが入らないから、

内側からキレイになって最高ですよね！

冬

冬には、

冷えて手足がかじかむ、

あかぎれがツラい、

冷たい空気で咳が出やすい、

膝や腰が痛む・・・

など、

冷えや乾燥が引き起こす症状が多くなります。

ただでさえ、

寒さから内蔵を守るために

体を自家発電で温めようとして

エネルギーを沢山使うのに、

冷えや乾燥といった

体の表面まで治すためのエネルギーは、

どうしても

足りなくなりがちになってしまいます。

なので東洋医学では、

冬の症状は

外気が暖かくて体の負担が減る

夏に治しましょう

という

冬病夏治（とうびょうかじ）

という言葉が使われているんですよ。

冬のエネルギーは、

そのくらい足りなくなりがちなので

温存しておくことを忘れないでくださいね。

ぜひ

エネルギーの温存効果がある

塩味(天日塩など)を

しっかり摂ってみてください。