「ほんとうのさいわい計画」にご興味を持っていただいて、ありがとうございます。

名前の由来は、このページのいちばん終わりに記しました。

名前が先に決まりました。きっと名前通りの場になると、ワクワクしました。

これまで、自分が好きだったこと、興味を持ったこと、惹かれたことなどをあれこれと思い出してみました。

私は、暮らしや生活という単語に、ずっと心惹かれていたことがわかりました。

その枕には、シンプルなとか、丁寧なとか、そんな形容詞が付きます。

それ系の本や雑誌をどれだけ読み漁ったでしょうか。

丁寧な暮らし、シンプルな生活を追い求めてはいたけれど、なんとなく物足りなくて、出会ったのが断捨離でした。

自分の哲学がベースにあるから、丁寧に暮らすことやシンプルな生活が、自分らしさを持ち始めるのだと思います。

人の暮らしをうらやむのではなく、自分の暮らしを楽しむこと。

自分の暮らしを楽しみながら、他者とのさいわいな関係性を味わうこと。

この世に生きていることが、奇跡のようなさいわいであることを実感することが、私がずっと求めてきた境地なのだと思うのです。

自分の現状を否定してきた前半生でした。

もっと勉強しなければ。もっと強くならなければ。もっと仕事で認められなければ。

他者からの評価を求めて、自分を追い込んでいたような苦い記憶があります。

勉強もスポーツも仕事も、本当は楽しかったはずなのに、楽しさよりも他者との比較で、自分の存在をまだ足りないものとして、認めてあげていなかったような感覚です。

今思うと、丁寧な暮らし、シンプルな生活は、もっともっとと何かを追い求めていた自分への、自分から出したアンチテーゼだったのかもしれません。

心の底では、もういいよ、もう疲れたよと自分に訴えていたのかもしれません。

日常の暮らしの中の何気ない行動の中に、当たり前のような生活の中に、有り難さが散りばめられています。

それらを掬い取って、自分の掌で愛でること。その気持ちを分かち合うことを、「ほんとうのさいわい計画」ではやっていきたいと考えています。

すでに私たちは、持っているし、恵まれています。

宇宙は、必要なことはすべて、用意してくれています。

それに気がついて、今ある恵みを分かち合うことが、「ほんとうのさいわい」なのかもしれないと思ったりしています。

自分が生きていること、この世界に生かされていることは、何かの意味があるはずです。

感じて、考えて、行動することが、これからの自分の人生を作っていきます。

日常の行動ひとつひとつを、ちゃんと意識しているのか、自分に問いかけてみます。

関係性を問います。

そうすることによって、自分をもてなすことの意味が見えてきます。

自分をもてなすことと周りの人をもてなすことは、同じことなのだと、ある時から気がつきました。

自分ひとりだけがさいわいになったとして、それは自分の望む世界でしょうか。

自分だけが独り占めにしたケーキは、果たして美味しくいただけるでしょうか。

人間は本来、誰かの役に立ちたいし、孤独は好まない存在です。

人見知りとか、口下手とか、そんなことは関係なくて、人は人が好きなはず。

だから仲間が欲しいし、家族を持つのだと思います。

そして、ほんとうのさいわいとは、

自分を認めてあげること。

自分を愛してあげること。

自分を大切に扱うこと。

自分ひとりの時間を楽しむこと。

自分自身の中に、すべての答えがあると知ること。

自分自身の中に、すべての人がいることを感じること。

私自身、そこへの道はまだ遠いです。

ご一緒に、旅を続けていきませんか。

テーマはその時の「旬」で選びます。

1回完結で、お好きな時に参加できます。

動画配信もありますので、ライブ参加が難しい方でも大丈夫です。

山口真由夏と一緒にお届けします

スタンドFMで一緒に話す内容について、たくさんのご感想をいただいております。

家族の形、親子の形は様々にあっていいと思います。

ある時までは庇護して保護して育てたとしても、本来は別個の人格を持つのが親子であり家族でもあります。

親子であっても、考える「ほんとうのさいわい」はまったく違うものかもしれません。

どんな世界観が飛び出るか、どうぞお楽しみになさってください。

ほんとうのさいわい計画は宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」から着想を得ました。

自分が犠牲になるわけではなく、giveの精神が、自分もみんなもさいわいな世界を作るのだと思うのです。

「カムパネルラ、また僕たち二人きりになったねえ、どこまでもどこまでも一緒に行こう。僕はもうあのさそりのようにほんとうにみんなの幸さいわいのためならば僕のからだなんか百ぺん灼やいてもかまわない。」
「うん。僕だってそうだ。」カムパネルラの眼にはきれいな涙なみだがうかんでいました。
「けれどもほんとうのさいわいは一体何だろう。」ジョバンニが云いました。
「僕わからない。」カムパネルラがぼんやり云いました。
「僕たちしっかりやろうねえ。」ジョバンニが胸いっぱい新らしい力が湧わくようにふうと息をしながら云いました。
「あ、あすこ石炭袋ぶくろだよ。そらの孔あなだよ。」カムパネルラが少しそっちを避さけるようにしながら天の川のひととこを指さしました。ジョバンニはそっちを見てまるでぎくっとしてしまいました。天の川の一とこに大きなまっくらな孔がどほんとあいているのです。その底がどれほど深いかその奥おくに何があるかいくら眼をこすってのぞいてもなんにも見えずただ眼がしんしんと痛むのでした。ジョバンニが云いました。
「僕もうあんな大きな暗やみの中だってこわくない。きっとみんなのほんとうのさいわいをさがしに行く。どこまでもどこまでも僕たち一緒に進んで行こう。」
「ああきっと行くよ。ああ、あすこの野原はなんてきれいだろう。みんな集ってるねえ。あすこがほんとうの天上なんだ。あっあすこにいるのぼくのお母さんだよ。」カムパネルラは俄にわかに窓の遠くに見えるきれいな野原を指して叫さけびました。

〜「銀河鉄道の夜」より〜