健康関係の仕事について約35年になります。
今現在は、断捨離トレーナーと、発達障害の治療、未病に関わる会社を経営しています。
「断捨離」と「発達障害・未病」・・・全く関連のない2足の草鞋を履いていると思われがちですが、そうではありません。
断捨離のメッソッドは、発達障害の改善、心身のケアにとても有効に機能します。
なぜなら断捨離は「モノの片付け」ではなく、「命を生かす」ための手段だからです。

さて、医療者でもない私が、なぜ発達障害の子どもたちに関わっているかということですが。
私は、たまたま父の末期がんの治療で渡米した際に、栄養を学び始めました。そのことから、長く医療関係の仕事に従事することになりました。
この約20年間は、医師であったパートナーが発達障害を専門としていたことから基本的な情報を学び、患者さんからも学び、さらに断捨離という哲学を学んでまいりましたので、発達障害の改善のための情報少だけでなく、その可能性を知っています。
それを伝えることは、自分の使命のように感じているからです。

パートナーと別れた今でも発達障害に関わり･･･恐らくこれからもずっと関わる理由は、発達障害は改善する可能性があるということ、そこに取り組むことが家族にとても意味があることを伝えずにはいられないからです。

日常の生活の中で、空間を整え、少しだけ食事や子供たちへのアプローチを変えるだけで変化が得られ、それが家族の健康にもつながることを知っているからです。

そして私も、アスペルガー症候群の手強い娘（笑）と生きてきた一人の母親ですから、子供を想い悩む母親の気持ちがわかるからです。

子どもたちは、運が悪くて発達障害をもって生まれるわけではありません。
発達障害は、原因があっての結果です。
原因を知り、そこからアプローチをすれば、子供たちの問題行動は改善する可能性があります。

ところが、日本の医療においては「発達障害は改善しない」という前提で治療が施されます。
神経をブロックし、症状を抑え込むために薬を投与するという治療と、あまり役に立たない食育が通常療法です。やがて薬の副作用に苛まれ、それが根本的な健康を害する結果を招くことは少なくありません。

一方海外では「改善する可能性がある」という前提で、様々なアプローチが提供されています。
私が取り組んできたのは、もちろん後者です。

近年「発達障害」は、100人にひとり（１クラスに２人）と、私が関わり始めたころと比べても、恐ろしい勢いで急増しています。
私は、断捨離をベースにした発達障害へのアプローチこそ、次の世代を担う子供たちを守ることであり、如いては地球を守ることに繋がっていると考えています。

なぜ、改善する方法が存在しているという事実に、国は目を向けないのでしょうか。
製薬会社との癒着もあるかもしれませんが、何より患者さんが声を上げないからなんです。
仕方がありません。発達障害において、日本は「情報鎖国」と言われているように、声を上げるだけの情報が提供されていないのですから。

発達障害の原因は多岐にわたるため、未だ解明はできていませんが、他の生活習慣病と同じように、改善の可能性があるということは事実です。
それを学ぶことは、生まれる前に予防ができるということでもあります。

私が学んできた論文と経験からの情報ですが、発達障害における問題行動には、必ず原因があります。
それは遺伝的要因と環境的要因です。
遺伝的要因があると必ず発症するかというと、実はそうではありません。
環境的要因が整うことで発症しないこともあり、ただの個性として、むしろ際立った才能が発揮されることさえあります。

この環境的要因を整えるのが、「断捨離」です。
問題行動を引き起こす原因を「断捨離」することです。
大切なことは、薬を「入れる」前に、悪さをするモノ・不必要なものを「出す」ことです。

断捨離は「モノを捨てること」ではありません。

目の前のモノと向かい合い、そのモノが「必要か、不要か」「適切か、不適切か」「快適か、不快か」、思考・感覚・感性を総動員して、選択と決断を繰り返す実践的トレーニングです。この日々のトレーニングこそが、人生を変えてゆきます。

人生は、すべて「選択」と「決断」です。
食べるかたべないか
やるかやらないか･･･
どんな選択、決断をするか、すべて。

ところで目に見えるモノには、目に見えない思いや考えが張り付いています。
そして、その思いの先に「意識」があります。
その意識の状態が、とても重要になります。


私が関わってきた発達障害のお子さんを持つのご両親の多くは、ネガティブな意識を抱えています。

「発達障害という病名がついたら、それだけで恥ずかしい」「この子はダメな子」「子どもの将来に希望はない」「子どもは人に迷惑をかける」「自分が死んだら子どもは一人で生きてゆけない」「こんなはずではなかった」「私のせい」「どうして私ばっかり」･･･
不安、怒り、悲しみ、嫉妬･･･苦しみを意味出す執着という意識。

自分の理想とするようなお子さんと比較しては、自分や子どもの人生を悲観し苦しんでいます。
更に、そのネガティブな意識の状態で子供に接し続けています。
その結果、改善どころか逆に症状を悪化させているように感じます。

混乱した状況に置かれている方の住まいはというと･･･大抵は混乱しています。
「部屋は心のカタチ」･･･意識の状態は生活空間に現れています。

多くの場合、まず心理から変えようとしますが、断捨離はまず空間からアプローチをします。

実際に、混乱した空間で健全な精神状態を保つことは困難です。
それどころか、不健全な思考を強化させてしまいます。


空間が変化すると、意識は必ず変化します。
というのは、先に述べたように、思いが張り付いたモノと向かい合い、不要・不適・不快なモノを捨てるという行動が、同時に不要・不適・不快な思考を捨てるトレーニングになっているからです。

空間のエネルギー、親の意識状態、言葉のエネルギーは、体や脳にとても影響を及ぼしています。
重要なことは、確実に可能性があることは、とにかく行動してみることです。